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2016年12月1日更新(67号)

歳月の流れ    西川 睦子

玄関にちっちゃなブーツならびいて思わず笑みがこぼれくるなり
菜の花の黄の中歩く友たちと司馬遼太郎など語りつつ
壮大な蒜山の尾根秋深し名も知らぬ花そそと咲きおり
能舞台「イッヨーッ」ポン!鼓・横笛佳境に入る
金屏風背にして踊る家元の美しい所作指の先まで
チアガールの笑顔作りで飛んでいる若さいっぱい大学祭で
桜咲き野点する友美しく着物の姿は何とけゆく
新緑の山並み続く亡母の古里(さと)イトコ夫婦がもてなしくれる
御堂筋を君のポッケで手をつなぎ別れづらくて泣いたあの秋
夏本番ビアガーデンでいっき飲み元気もらいてつずく二次会

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